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2021/03/19 09:29
『成功する人はみんなやっているのに誰も気づいていない人間関係99の法則』
中嶋真澄(徳間書店)から引用します。
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『人を許すという事』
写真家のK氏はある写真雑誌の編集者から、
その雑誌の特集記事に
掲載する為の写真を、数点貸してほしいと依頼を受けました。
掲載されれば、勿論、K氏の名前も出るしギャランティも支払われます。
快くフィルムを預けたK氏のもとに、
やがて掲載誌が送られてきた頃、
「実はは…」と担当編集者から、
電話がかかってきました。
「どうお詫びすればよいのか分からないのですが、
お預かりした貴重なフィルムを
紛失してしまいました」と言うのです。
編集者は、返送用の封筒に入れたフィルムをかばんの中にしまい、
そのかばんごと、電車の中に置き忘れたらしいのです。
「なんて無責任なんだ」K氏は激怒し、電話口でひたすら平謝りの
担当編集者を責めました。
「預けた写真はもう一度同じものを撮ろうと思っても、二度と取れるもので
はないんだ。君も写真雑誌の編集者なら、それぐらいの事は分かるだろう」
そして追い討ちをかけるように
「それ相応の謝罪と、賠償をしてもらわなくては困る」と言ったのです。
すると、担当編集者は切り出しました。
「その事ですが編集長とも相談の結果、
こちらの雑誌で連載という形で当分の間、
先生のお写真を毎回掲載させて頂き、
そこに上乗せする形で、
今回の償いを、させて頂けないかという事なのですが・・・」
それは必ずしも悪い条件ではなかったのですが、
K氏は「そんな口約束が守れるとは思えない。
だいたい君が担当をはずれればそれで終わりだろう。
冗談じゃない。きちんと責任をとって、賠償金を支払ってほしいね」
K氏が腹立ちまぎれもあり相当な金額を提示したので、
担当編集者は困り果て「もう一度、編集長に相談します」と言って、
打ちひしがれた声音で電話を切りました。
それから、数日後の事。
K氏のもとに晴れ晴れとした声で、担当編集者から電話がかかってきました。
「フィルム見つかりました。かばんを届けてくれた人がいたみたいで、
駅から電話があって・・・かなり日にちががっているのに不思議です・・」
K氏のもとには無事、フィルムが戻ってきて一件落着。
しかし、K氏が平謝りの担当編集者を責めたてた事実は残り、
その後その雑誌社からの写真掲載の依頼は、一切なくなってしまいました。
そして数年後K氏は、余り自分の写真が売れなくなり、
どこか売り込む所はないかと苦労していた時、
その時の担当者が、あの雑誌の編集長になっているのを知ったのでした。
もし、あのとき寛容に編集者を許していたら・・・
~~引用ここまで~~
人間はよく失敗・ミスしている生物です。
完全な親もいない。
自分に不利益なことをされた!許さない!
怒るのも当然だろう!カーーーーー!と怒る。
殆どの人が後で気づくのです。あの時・・・あの時に怒らずゆるしたら・・・と。
もし自分に不利益なことをされたら、
この機会こそ、自分の器を大きくなるチャンスなのです。
許せないこころを手放してみませんか
許す人には、限りない魅力がある
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